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食べるのが早い。忙しい時期は技のうちだったのだが今となっては。
あいかわらずかなり太めなのだが、ストレスのたまる生活から脱出し
少しは自分のペースで暮らせるようになったのだから
ちょっとずつ生活習慣も改めていこうと考えた。
そのひとつが、ゆっくりとたくさん噛んで食べること。
子供の頃、「口の中で腐る」とおどされたわたしが
けっこうなスピードで食べている。
食べることをもっと楽しむためにも、おいしさはかみしめて。
しっかり噛んで、しっかり味わって食べるとしよう。
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ドイツのDAHLEという会社のマグネット。
最初は東急ハンズで買ったのではなかったかしら。
なにしろ超強力。
写真でパソコンの上の本棚(アングルを組んだもの)にとめてあるのは
東京メトロのフリーペーパーで、中45Pに4Pの特別ページがあるというシロモノ。
冷蔵庫に郵便物を封筒ごととめたり、
忘れちゃまずい書類をアパートの鉄のドアの内側にとめたり。
なかなかコレでなくてはできないこともあり、時々欲しいという人にあげては買い足したりしていたのだが。
ある日を境に探しても探しても買えなくなった。
ほかのマグネットもずい分試したのだけれど
これほどしっかり止まるマグネットは無かった。
数年経ったある日、ふとインターネットで検索し、DAHLEの日本代理店を見つけた。
ダーレ・ジャパン。
どこか買える場所を紹介してもらおうと思い、電話をした。
なんと、廃盤。しかも、数日後に最後に会社に残った在庫を処分するところで
電話を取ってくれた人の足元に、すでに段ボールに詰めてあると言う。
思わず「買いたいです」と言うと、一箱単位なので20個からならと言われた。
ひとつ350円くらいだったと思う。
6掛けでいいですよ、ということだったので20個頼んだ。
ドイツから出荷される商品の磁石の部分の処理が切りっぱなしの雑なものになり、
什器を傷つけたりするクレームが増えてきたのだそうだ。
届いてみると、
「不良のものもあるかもしれないので」と
2箱入っていた。
40個のマグネットは、それでもきれいなものを選んでくれたのだそうだ。
本当に欲しかったのは5つくらいだったのだが、
わたしは、ダーレ・ジャパンから出荷された
最後の38ミリマグネット(グレー)の持ち主になった。
届いた当初は欲しい人を募ってずいぶんあちこちに送ったし、
我が家で見て欲しいと言う人があればあげたりもするのだが
主婦生活ではそんなに欲しがる人もいない。
冷蔵庫や扉、本棚にいくつか張り付いているけれど
まだ10個以上が引き出しの中に眠っている。
古いものの磁石部分は、周囲がぐるりと面取りしてある。
新しいものは面取りが無い。
そうして日本に入ってこなくなってしまった。
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装画もとても好き。山田博之。
わたしの祖父は建築家だった。
どんな仕事をしていたかほとんど知らない。
わたしにとってはやたら早寝の変わった大人だった。
9時過ぎになると寝てしまう。朝は5時前に起きていたらしい。
なぜ不思議だったかというと、
その頃祖母は4時過ぎに寝て昼ごろまで寝ている人だったから。
芸能人の家族という雰囲気の家の中で、祖父だけが勤め人のイメージだった。
子供の頃、銀座にあった(?多分)事務所に父に連れられて行き、
クリスマスだったのだろう、
銀色の厚紙でできたキャンディーブーツを買ってもらったこと、
一度、不二家のマシュマロをもらってすごくよろこんで食べたら
その後祖父の家に連れられて行くたびに買ってあったこと、
ガチャンガラガラと手で開けるエレベーターが
祖父のいる事務所のビルにあったこと、
いつもは祖母の存在に押されている祖父が、
事務所ですごく大事にされていたこと、
本棚から本を借りて読んだこと
波濤を越えて?という題名だったか、
コドモでも読めそうなものを探してくれた。
そのくらいしか記憶がない。
祖父は、わたしが中学生になった頃、事務所で倒れて
自宅で療養を続けてその後亡くなった。
急に祖父のことを考え始めたのは、GWに母のところへ行き、
引き出しを開けたら勲章があって、ムスメがやたらと興味を持ったから。
勲章なんて、アニメでしか見たことないのだろう。
何で叙勲したのかは知らないのだが
ふと思いついて検索したら、1929年(!)に本を出しているらしい。
古すぎて、多分わたしがこの先目にすることはないだろう。
もちろん、見てもわからないだろうが。
一中、一高、帝大の権威が役に立った時代は、遥か昔のことだ。
祖父の名前は、中山元晴。わたしは祖父のことをほとんど知らない。
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きのうはダンナさんの誕生日だったわけですが・・・。
ムスメと駅そばのパン屋さんのガトー・ショコラを買った。
多分、自分が食べたかったんだろう。
ダンナはチョコレートのケーキとショートケーキなら食べるからね
一応ダンナ用ということで。
コクがあって、おいしゅうございました。
本を読むのはクセのようなものだから、
雑然としたジャンルのものをどぶ、どぶ、どぶと読んでいる。
お財布がおいつかないから、図書館愛用。
平行して何冊も読む。ジャンルの違うものを。
ハリー・ポッターを読んでいるから、手元にあるマーリンにはまだ手をつけない。
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写真?ないんです。ザンネン。
お気に入りブログ「漂白のブロガー2」で気になっていた
松蔭神社のカレー屋さんに行った。
スパイスを重ねて作ったカレーがすきなのは昔からで、
青山トンネルの脇にあった「地球の子供たち」という店で
ガリガリと薬研でスパイスを潰すのを飽きずに見ていた覚えがある。
行ったのはもうひと波去ったあとのちょっと虚脱した時間で
パラパラとお客は常にあるものの、空席もあるという感じ。
子供の頃、マスに区切った菓子のケースの
ガラスの扉を持ち上げて開いて、スコップで量り売りのお菓子を買った
そんな店のたたずまい。
写真はいのうえさんの記事(この記事のあたりに一杯写真があるので)を
ご覧いただけたら幸い。
店のたたずまいは古いものをたくさん活かして使っているのだけれど、
食器周りは新品で端整。
真っ白な皿、柳宗理のスプーン、「うすはり」シリーズのコップ。
いいなぁ、好き。
カレーももちろんおいしかったのだけれど、店をやっている人の雰囲気が好き。
鍋に向かっていても常に路上を行く人に気を配り、入る人には必ず声をかけている。
テーブルを拭く布が真っ白で、キュキュッと力を入れて拭いているのがわかる。
会計をして店を出る人を、きちんと見送っている。
ひとりで料理をして出して会計もしているのだから、
鍋に向かっている時にお客が帰ることもあるのに、
火をゆるめてお客をきちんと送り出す。
考えてみると当たり前のことのようだけど、忙しくなると投げ出しがちなこと。
で、カレーができてくるのを待つ間、密かに観察しつつ
わたしはムスメの話を顔を見て聞いてやったかしら?などと
お母さんらしいことを考えていた。
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近所の公園は、できてまだ2年目の区立公園。
すでに一部がはげちょろけの芝生とクローバーの広場がメイン。
ここは企業のスポーツ施設だったのだが、区が買い上げた。
ジョギングする人の多い朝から、幼児の遊び場、車椅子の老人の散歩、
犬の散歩、学生のなにやら会合と、人の絶えない気持ちのよい場所だ。
元クラブハウスは公園の管理事務所になっていて、
中二階は休憩所のようなサロンのような場所になっている。
カードゲーム(ポケモンとか)を持ち寄っている子供たちもいる。
本を読んでいるおとなもいる。
その管理棟の入り口が写真。
軽快に曲げて作った取っ手が美しい。
ただの箱を積み上げて作ったような建物なのに、
ここだけに意匠を感じる。
わたしはこれを握るたびに、優美な曲線がうれしくなる。
そして、「引」の文字。
漢字のクセにふにゃりとした不思議な線がお気に入りだ。
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辻まことの描いたミルタウンというノイローゼ薬の広告集
西麻布のリラインスのショールームのところに
ギャラリー・ル・ベインというスペースがある。
今日から「高田喜佐展」。
今年の2月、わたしにしてとっては突然に、高田喜佐さんが亡くなった。
一時期、わたしの靴はすべてKISSAのものだった。
展示されているのはたくさんの代表作品、
「ジャズマンは黒い靴」に掲載されたドローイング、
そして、喜佐さん亡き後引き継がれたKISSA SPORTの商品。
リラインスの展示商品の間にもたくさんの靴が飾られ、
ショールームも巻き込んだ展示になっていた。
1970年代からの懐かしい作品がたくさん並び、
自分の生きてきた時代やファッションを思い返しながら楽しい時間をすごした。
オンリーワンデザイナーの喜佐さんがいなくなって、
KISSAから新しい靴が生まれることはもうない。
それでもKISSAという、デザイナーズブランドを絶やすことはできないと、
定番のほんのいくつかは今も作られているらしい。
ただし、東京にあったKISSAブティックは店を閉じ、
もともと東京でKISSAを売っているのは青山の直営店だけだったから、
KISSAの靴を買える場所は東京にはなくなってしまった。
5月の終わりに、銀座の松屋に、KISSA SPORTのショップができるそうだ。
喜佐さんのはじめた、おしゃれなナースシューズのような靴たちが
どんなふうに育っていくのかわたしも見てみたいと思う。
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読んだ本がわからなくなってしまうので(?)記録しておくことにした。
感想は書かないことにするつもり。
初めてロンドンに行った時、選んでくれた人がいて小さなホテルに泊まった。
小さくても快適な落ち着いた部屋。
にこやかで、決してフレンドリーではないのにオープンな印象のサービス。
わたしはイギリスのホテルの朝ごはんに、過剰なまでの期待をしていた。
写真は雑誌の1ページなのだが、この記事に魅惑されていたから。
このページには、ロンドンの内緒のホテルで、朝食の豪華さに目を回す話が書かれている。
グレープフルーツジュース、コーンフレイイクス、フライド・エッグ/wベーコン
フルーツの盛合わせ、トースト、紅茶とミルク、追加のお湯、
砂糖とマーマレード、塩、こしょう。
残念ながらここまでの品揃えではなかったけれど、
オレンジジュース、トーストと紅茶のポット、紅茶用のたっぷりのミルク、砂糖、
フルーツ、おいしいバター、カリカリのトースト、苺のジャム、ブルーベリーのジャム、ママレード、
目玉焼き/wベーコン、あら、文字にするとほとんど一緒。
これを、朝なのにまだ薄暗いホテルの部屋で、ゆっくりと食べたのだった。
満足と共に。
我が家の朝食は、ごく軽いもので、豪華な朝食はいまではただの記憶だ。
それでも、マーマレードはティップトゥリー。
それは旅の記憶だから。
fuRuさんのブログでちっちゃなクイズがあって、
面白半分に応募しました。
で、ザンネン賞いただいちゃった!
それはアジアの色の、小さな鈴でした。
雨の日、ポストに届いた贈り物。ありがとう、fuRuさん。
巻いて着るスカートやパンツが多いので、
きのうは巻いたスカートの紐に輪を通し、チャリチャリと言わせていました。
「おかあさん、なにが鳴ってるの?」
「鈴よ」
「魔よけ?」
そうかもね。わたしが払っている魔はなにかしら。
バブルの頃、個人も企業も、たくさんの美術品を購入した。
ゴッホのひまわりは新聞を賑わしたが、
それ以外にもたくさんの作品が、一般の目に触れない場所に眠っている。
会社のロビーにあるかもしれないし、個人の住宅の壁にあるかもしれない。
そういう作品を、もし見られたらいいのにと思ったことがある。
毎年8月に、ホテルオークラでそういう美術品をあつめた展覧会がある。
なかなか見られない東西の名画が見られるのが楽しい。
去年は「女性」を描いた作品が集まった。
ムスメをつれて、わたしも見に行った。
大きな宴会場に、モディリアーニやモネ、梅原龍三郎、岸田劉生、上村松園など、
名だたる作家のものが並んでいた。
著名な作品もたくさんあった割りに、会場は混雑していなかった。
入場料はおとな1000円だったか、
でも親子でゆっくりと見られることを思えば高くはなかったと思う。
今年はどんなテーマかまだ知らないけれど、きっと開かれることだろう。
こんなにもたくさんの、美術館に並ばない作品が、日本にはある。
それを見るだけでも面白いことではないか。
写真はホテルオークラにある大倉集古館の屋根。
中国風の独特な建物がホテルの建物と対比するようで不思議な雰囲気。
正面玄関のそばにどかんと控えている。
ここももともとホテルオークラのオーナーの収集品を展示する美術館だ。
以前より少し時間ができたので、
このような企業美術館や個人美術館をのぞいてみようかと思っているところ。
中学生の頃、プラモデルを作るのにはまっていた。
毎日の買い物は麻布十番の方が多く、十番商店街の奥に「しみず」という店があって
駄菓子屋でありプラモデルもいっぱいあった。
商店街にはもっと大きな「こばやし」という玩具店もあり
こっちはもうちょっと値段の高いものを売っていた。
こちらは大人が子供に玩具を買ってやる店だ。
でも、模型といえば、六本木の「藤川模型店」だったのだ。
藤川模型店は、六本木の防衛庁の向かい辺りを斜めに入った場所にあった。
今でもこの道を見ると、藤川模型店を思い出す。
まず、店頭にやたらと張り紙が多い。
「自転車はこう置くな」「騒ぐな」「群れるな」といったようなことが書いてあったと思う。
店に入ると、やたらと触ってはいけない。
勝手に箱を開けてはいけない。
だいたいが、開けられないようになっていたのではないか。
店主に渡すと、中を見せてくれて「作れるかどうか」確認された覚えがある。
子供の作れないものは買わせてくれない。
店のドアノブは低いところにあって、子供でもあけることができる。
店は、学校が開いている平日朝から早い午後はあいていない。
今考えると、子供のためを思った店だったなぁ。
ここで初めて、ジオラマというものを見た。
店主の作ったものだったのだろうが、そこには風景があった。
崩れかけた建物の壁、塹壕、倒れた兵士や解放する兵士、飛び散った備品・・・
わたしはこの店で初めてプラモデルにオプションパーツがあることを知り、
これらの風景を作るための工夫を見た。
「塗装で汚す」ことも憶えた。
忘れられないのは、「スチレンボードに印刷された壁」だ。
薄いスチレンボードに、赤のインクでレンガ状の線が印刷されている。
強くこすると消えてしまうから気をつけなくてはならない。
ここにスケールをあてて、ボールペンなどでなぞっていくと、溝ができ、
プラカラーで塗装すると煉瓦の壁ができる。
崩したいところは強くなぞって指で崩す。
被弾して穴があいたところも簡単に作れる。
あれはすごかったなぁ。
プラモデルは工場で作られた製品だったけれど、工夫で表現の材料になることを知ったのだ。
もちろん、ここは大人の模型ファンのための店だったのだろうが
子供をわくわくさせてくれる店だった。
そして、店という公共の場所でのふるまいを教えてくれた店でもあった。
とっくの昔に店は無い。同じような注文の多い店に出会ったこともない。
店で物を触るときには「見せていただいていいですか」「広げていいですか」と言い、
買わずに出る時には「ありがとうございました」と言うのは
今でも癖になっている。
もう、何年着ているかわからない。
クロゼットの中でヴィンテージになっている。
毎年必ず出してくる夏のウィンドブレーカー。
あたり前の形のコットンブレーカーで、
ドレスダウンに使ったり、ジャケット代わりに着たり、もちろんトラディショナルに着たりした。
これを着て何度海に行ったかわからない。
今年もまた、初夏からきるために引っ張り出してきた。
自慢はタグ。現役。
かのケープコッド・スピリッツの生き残りだ。
実家のお坊さんはとても好きだけれど
特定の宗教に帰依しているわけではない。
でも、身近な人が亡くなったあと、
日々を伝えるなにかがあってもいいなと
線香を手向ける場所を作った。
皿に線香立てを置き、小さなショットグラスに水を替えるだけの場所。
線香のための蝋燭がコレ。
松ぼっくりの形は、晩年田舎が好きだった父にはふさわしいのではないか。
都心で生まれて都心で育って都心で働いて都心で遊んだ人が、
晩年都心に出てくると山の見える高原の家に帰りたがるようになった。
ちょっと線香にはふさわしくない形だけれど、
これでいいのか、これでいいのだ。
いただきもののお茶。
マリアージュ・フレールはわたしが初めて触れた、
大きなお茶缶から量り売りしてくれる紅茶の店で
素敵なポットも並んでいたから、南青山の店には何度も行った。
今は銀座に本店があるらしく、南青山の店は無い。
紅茶はイギリス。そう思っていたからフランス発の紅茶の店は新鮮だったし
黒い缶が並ぶ店は本当に美しかったと思う。
あとになって考えてみると、マリアージュフレールの前に、エディアールに触れているはずなのだが。
このお茶は、ある人のお香典返しにいただいたものだ。
東洋風の香り。でも、中国のジャスミンティーより甘い香りがある。
なにより、茶葉が緑茶。
ヨーロッパから見たオリエンタルの香りなのだろう。
香典返しには緑茶がよく使われるからこのお茶を選んだのだろうが
ファッションの仕事をしていた人ならでは。
ダンナに「こんなのが届いた」と見せたら、
「そういうところに気を使うのはスノビズムだ」と鼻で笑った。
なるほど。
おじさんたちのブログの写真がきれいなので、
カメラで撮った写真を使おうかなと思った。
どっちにしろ写真の趣味は無いからメモみたいな写真だろうが
もしかしたら前よりキレイかも?
アップロードして確かめてみなくちゃ。
少なくともピントの合いそうな気配・・・。
子供の頃はキライだった貝殻の形の小皿。
乾いたものしかのせない。
クッキーとかおまんじゅうとか、これでオヤツを食べた記憶がある。
プラスチックのようで軽くて割れないが、
ひとつひとつ微妙に形が違っている。型押しが、濡れたりして戻ったのだと思う。
コレは何でできていると思う?
答えは鯨の髭。
鯨にどんな髭があるのか、それは鯰の大きいのじゃないか?
子供の頃はそう思った。
少し大きくなって、からくり人形のぜんまいは鯨の髭でできていると知った。
でも、ポキンと折れそうだよ?
実際には、この皿以外に鯨の髭で作ったものを見たことはない。
見た目プラスチックなので、案外捨てられてしまっているかも。
鯨は一頭まるごと捨てるところがないのだと教わった。
コレを見ると、確かにそうかもしれないと思う。
この皿もまた、海の恵み。
八ヶ岳はリゾートラッシュで、
それまで畑の間の道でしかなかったところにたくさんの別荘が並ぶ。
地元の家は、広い敷地を持っていて、隣家との距離はそこそこ遠いのだが
「開発された別荘地」は、道沿いに家が並ぶ。路地ができて奥にも家が建つ。
17年前に永住転地した実家も別荘地ではあるけれど、多少はゆとりがある。
今はさらに敷地が細切れになっているようだ。
近くの小道も、すっかり住宅地のようになった。
別荘となると、日常を離れて、オーナーの趣味が全開になっている。
一本の道沿いに、アルプスの石造り風、イギリスの田舎風、建売住宅風、山小屋風、
日本の田舎家風、角ログハウス、丸太ログハウス、キーウェスト風、はてはフラードーム。
まるで住宅展示場だ。
それぞれに庭仕事の趣味もいろいろで、芝生の庭、菜園、
イングリッシュガーデン、野原風、花壇、花木と延びた雑草、バラ園とさまざま。
なんとも珍妙な具合だが、これが別荘地というものだろうか。
不思議な箱庭。地域の美観というのはどうなるのだろう。
建物は、そこそこ統一的な外観で、内部に個人の生活がある、
そういう開発ができないものか。
個人の家と街並み、個人の趣味と生活。
それらは両立できるものだと思うのだが。
そしてわたしは、都会の集合住宅と個人の生活について考える。
同じ間取りの住宅で、それぞれに違った暮らし。
生活の変化に応じて、間取り自体は変えられなくても
建具や家具の使い方で家の使い勝手は変えられる。
風通しのいい家、倉庫のような家、家中が書斎のような家。
暮らしの入れ物は、風土に合い、景観に合い、
地域を乱さないものの方がよいのではないか。
考えさせられるリゾート地の風景だった。
八ヶ岳高原の帽子屋さんで夏の帽子をゲット。
以前かぶっていたもののつばが傷んできたので、新しいものを探していた。
結局オーソドックスな感じのパナマに。
自転車に乗っても飛ばない、軽くて涼しいというのが条件だったので
もちろんパナマが希望ではあったのだけれど
昔、こだわりの帽子屋さんで、「女に男の帽子は似合わない」といわれて以来、
帽子専門店でパナマの試着ははばかられて。
今回は麦藁帽子の店だといわれていたので、すてきなのがあったらほしいとは思っていたものの
気楽な値段のパナマに会えるとは思ってもいなかった。
ジェームスロックやボルサリーノとは格が違うけれど、日常に沿った値段。
ついつい試して、わくわくと買った。
そうそう、ブリムが切れてきたのは、乾燥が原因らしい。
今回は気をつけてみよう。
高原は不思議だ。ほしいものが手に入ることが多いから。
麦藁帽子もとびきり。わずか2ミリ程度に見える麦わらのテープをしっかりと巻いた、
クラシックな雰囲気の麦藁帽子もとても素敵だった。
贅沢に使ったグログランのリボン、深いトップと美しいブリム。
積立貯金をはじめなくちゃ。
帽子屋さんの名前はコテージ。
木立の中のイングリッシュカントリー風の建物が素敵だ。