2003年12月14日

HARRAPA 三木稔展

まじめに展覧会レポ(わたしの覚書用ですが)。

夕刻光が斜めになる時間、
かすかな音を立てて散り続ける黄金色した銀杏の葉。
急に香りに包まれてあっと思って見る
足元に掃き寄せられた金木犀のオレンジのむっくりした塊。
野原でうつぶせに寝転がって間近に見た、なずなの小さな三角した葉の丸み。
まあるく刈り込んで並ぶ生垣の、犬柘植の硬質でちいさな葉。
そんな懐かしさを持つものがそのままに、
アクセサリーの形になって並んでいた。
白いギャラリーの壁に並んだ白い陶のディスプレイは、
雲のように柔らかくも見え、
日なたの土手のふくりふくりと柔らかい土の塊のようでもある。
ひとつひとつに包まれるように、青みを帯びたケシ金のアクセサリーが並んでいる。
手にすればずしりと重く、ゆらりとひとつひとつのパーツが揺れる。
蜂蜜色した金の照り返しの光と、燻したシルバーの鈍色の光。
ざらりと重たい、びっしりと柘植の小さな葉の並んだネックレスを、
真っ黒の衣装につけてみたいと思った。
または深い緑の柔らかな素材の服の上に。
やわらかい光と、さらりとしたそよ風を感じる展覧会。
できることならギャラリーに断った上で、
手にしてその重さと揺らぎを、丸みの豊かさを感じて欲しい。

12月6日(土)~22日(月)11:00~19:00(9、16日(火)休)
煌翔(こうしょう)
中央線阿佐ヶ谷駅徒歩5分,丸ノ内線南阿佐ヶ谷徒歩2分
杉並区阿佐谷南3-2-29
tel:3393-6337
fax:3393-6338

投稿者 りりこ : 2003年12月14日 11:34 | トラックバック
コメント

そうそう。
展覧会場入り口の、クローバーのフレームには
「HARAPPA」とありました。
やっぱりHARRAPAじゃなくてHARAPPA?

Posted by: りりこ : 2003年12月14日 12:16
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