2005年12月21日
低く暮らす
駅のそばに、なんだかやたらと屋根の低い家がある。
背の高い人なら背伸びをしたら覗き込めそうだ。
中で、どんな暮らしが営まれているのやら気になる。
集合住宅住まいだ。
建築家の建てる家は別として、旧来の集合住宅は天井が低い。
日本人の暮らしが、まだ膝を折る暮らしだった頃
その基本寸法ができたのではないか。
今と昔では、随分生活作法が違ってしまっている。
襖は座って開ける。畳の部屋の中ではにじる。
歩く時には軽く腰を落として膝から下ですべるように歩く。
これが本来の日本の作法だ。
今よりだいぶ視点が低い。
いまの時代、昔のスタイルで生活することなどできはしない。
けれど、心がけて低く暮らすことで、狭い我が家も少しは広く見えるのではないだろうか。
自分が過ごす時間の長い部屋には、背の高い家具をおかず、低めの椅子を用意する。
そのくらいのことで、天井を広く、高く感じさせることができるのではないかと画策中。
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