2005年10月23日

光のさす場所

六本木アークヒルズの展望台にのぼり、以前住んでいたあたりを探す。
子供の頃に住んでいた家は、いまは小さなビルとなり、
狸穴坂を下って商店街の3本目の道を右に折れ、そこで見失った。
確かにあのグレーの塊の中にあるのだと思う。
大人になって一人暮らしをしていた部屋は、今はヒルズの敷地の中だ。
テレビ朝日の真裏の崖下にあったその露地は、なだらかな坂に姿を変えている。
ケヤキ坂のあたり、坂のビル側あたりになるのだろう。
有栖川公園側から上ってくると、昔から知っている店や眺めが続き、
突如道もなにもかも消失して六本木ヒルズが建っている。不思議な気持ちだ。
かつて、日ヶ窪と呼ばれた薄暗い小道が、輝くガラス面を持つビルに生まれ変わっている。
鬱蒼たる木立の奥にひらけた公共住宅があったあたりも、
すっきりさっぱり日が差し込み、
今では空気すら違っているようだ。
そこは南山小学校、ここは城南中学、神社もあり、
いつも眺めていた高級住宅の低層ビルの上にテニスコートをみつけた。
陰影のある土地だったこのあたりは、お日さまの光の中に引きずり出されて、
光の差し込む土地になった。

そんなことを考えて帰宅して、久々に東京スピリチュアルパワースポットを覗くとどんぴしゃり六本木ヒルズ特集。
ふうーん、と不思議な気持ちで読んだ。

投稿者 りりこ : 2005年10月23日 13:12
コメント

拙ブログへのコメントありがとうございます。
僕らは同じ土曜日にアースダイビング大会と称して
東京タワーから六本木ヒルズ方面を展望していました。
まさに偶然的、時間空間の共有です。
コメントをいただいてちょっとびっくりしています。
今回の収穫は「狸穴」という漢字が読めるようになったことです。(笑)

Posted by: fuRu : 2005年10月23日 14:08

縄文の地図に江戸の地図を重ね、
今の土地を徘徊してみたい。
そんなことを思います。
なんだか、時代が地層になっているようで
面白そうですね。

Posted by: りりこ : 2005年10月24日 22:55
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