2006年11月17日
町の店と買い物行動
わたしは、わりと個人商店で買い物をするほうだ。
一方、ダンナはスーパーマーケットや大型のショッピングセンターが好き。
買い物は会話も無く、POSだけが客の動向を知っている。
このあいだ、町の工務店というべき大工さんと飲んだのだ。
家を建てる人の多くが
住宅展示場で家電を買うようにハウスメーカーの家を買うことを嘆いていた。
建てる人にとってとても高い買い物になっていることを
彼はしきりに言うのだ。
もっと自分の生活や使い勝手に合った家がずっと安く作れるのに。
工務店に相談してくれたら全部解決してやれるのに。
ハウスメーカーの家だって、どうせ俺たちが作るのに。
まあ、俺たちが地域の人たちにアピールができてない、
営業ができてないってことももちろんあるんだけどさ。
でも、実際のところ、いかに宣伝を打とうと、地域の集まりに貢献しようと
多分、彼の周りの人ですら、ハウスメーカーの家を買うのだ。
なぜなら、大きな買い物で安心したいから。
昔は、ダレソレさんちの息子に頼んだら、
間違いない仕事をするからというのが小さい社会の中で当たり前だったろう。
でも、今となっては「作り手」が見えているほうが少ない。
家の中を見回しても、顔を知っている誰かが作ってくれたり、
付き合いのある人が選んで商っているものの法が少ない。
飲み会でいつも一緒のあの大工が、どのくらいの実力があるのか
実際のところはわからないなと思っている。
建具や作り付け家具は頼むけれど、なかなか家までは決意できない。
「作成事例を知っている建築家さんが薦めてくれた工務店」の方が
同じ町内に住んでいる工務店のおじさんより安心できるのはなぜだろう。
「こんなことじゃいけないんだけど」とわたしは小さく悩んでいる。
建物がつくられていく過程を見ることができると、
だいたいだけど、わかるようになるよ。
私は、7軒の家がたつのに日々つきあった!
うちがオンボロのままで、周りが建て変わったのだ。
でね、一番、大工の腕の目安は、
一に日毎の掃除がきっちりしていること。
あと、図面をしっかり常に確認していること。
工務店の最大の問題点は、なくなってしまうこと。
大手はなくならないけど、
実際に現場の小さい工務店はなくなるわけだ。
家のことをわかっていない人に、
修理をたのむことになるのだろうね。
大手は保証期間は窓口になっているけど、
現場を知らない人がそのとき担当するわけで。
現実的に厳しくいえば、
大手も中小も、も、ぐちゃぐちゃだな。
大金を積むことができるなら別だけど、
ローンを組んで買ったりするのは、
数十年後痛い思いをするかも。
どんな建物も。
なにせ、私が住んでいるオンボロより、
建て変わったご近所さんの一軒は、
もたないかもしれないし……
私も、オンボロ住まいするまで、
ぜんぜんわからなかったけど、
職人さんとのつきあいがあったし、
現場にも少しだけ出たりしたので、
最近では、どこかでかけて、
オンボロの家の立派さを感じる。
大手ハウスメーカーの方が、担当者が移動でいなくなって
いきさつがわからなくなる率が高いのよ。
だから、どっちもどっち。
そのあたり、どこを信用してホケンとして任せるのか
そこが難しい。
建てた人が横にいるのがいいか、書類が残るのがいいか。
その判断は、建て主がしなくてはならないわけだけど、
かけるお金が大きい割に、建て主の勉強が足りないというか生活に対する思いがまとまっていないというか。