2007年06月30日

植物であるということ

スーパーでトマトを買う。
「高知産」なるほど。
極端に安い中国産のしいたけは、なんだか危険な気がする。
いろんなバナナがある。
POPを見ながらカゴに放り込んでいく。

そんな風に買い物をしていたけれど、八百屋に行くと買い物が変わる。

かぼちゃ、ホクホクだよ
あんまりホクホクしないのがいいな
さっぱりとした煮付けにしたい
じゃあ日本かぼちゃの方がいいね、いま置いてないんだよ
今度時期が来たら入れておいてくれる?

野菜にも植物にも産地によって、品種によって特徴があって、
素材によって料理が変わる。

そういう知識は、八百屋さんが持っている。

魚屋の刺身を前に迷っていると、
鯵が脂が乗ってきておいしいよ
などと声がかかる。
スーパーのパックの刺身には、バーコードと一緒に「アジ刺身」などとプリントされている。
そこにはそれ以上の知識がない。

パック詰めの食品は、工場で作られたクッキーと同じだ。
なんとなく規格品の顔をしている。
でも、オクラもスイカも植物であり、
畑が、産地が、肥料が違えば味が違う。
さっぱりしていたり、こってりしていたり、
甘みが強かったりすっきりしていたりする。

わたしたちの食べているもののほとんどが
第一次産業から生まれる。
植物であり、動物であり、個体差があり、個性がある。
そのことを忘れないでいたいと思う。
同じ温州みかんが、時期によって産地が変わり、味も変わる。

アイコンとしての「アジ刺身」を買うよりは、夏場の湘南の鯵を食べる人でありたいと思う。

投稿者 りりこ : 2007年06月30日 18:31
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