2006年01月11日

SAYURIを観たから

日本のようで日本じゃない。
京都のようだけど一度も京都という言葉は出てこない。
祇園ではない。眼鏡橋、いいモチーフだ。
屋根瓦が延々と続くシーンなんてとてもよかった。
きれいで儚かった。女はしぶといなと思った。
勘違い日本にはあまり引かなかったけれど、伏見稲荷の鳥居を駆けて駆けて・・・
お賽銭入れてお願いして、そこでゴーン・・・と鐘がなった。
思わずギャッと小さく声が出てしまった。

それ以外はあまり気にならない。
かき氷が竹の皮にくるっと巻かれているのがうれしかったし、
変な中国風の犬もかわいかった。
ウエストをきゅーきゅー締めた着付けもまあいいし、
ブラジャーが入っているんだろうなという胸のラインも仕方あるまい。
精神的な部分で日本の風俗を描こうとしている感じがよかった。
踊りのシーンもあれくらいあくどくないと、オリエンタルな美しさも通じにくいんだろう。
本当の日本の美しさはなかなか伝わらないようだけど。
しんしんと降る雪が音を吸い込んで静かなこととか、
光をいったんさえぎって落ちる光のやわらかさとか
語らずしてわかっていくやりとりとか、
そういう空気感。
文化というのはそういうところに有るんだなと思った。

イトコのケリーさんは、サユリにとっては悪人だったけれど、
いい役だったし、ダイジな役だったし、
彼ならではの体のきれいさがよくいかされていたと思う。
姿勢のよさと動きのキレは相変わらず。
ひさびさにちょっとうれしかった。
彼はラスト・エンペラーでも子供の溥儀の養育係を演じていて
やっぱりエレガントに動いていたのであった。
ライジング・サンはちょっとつらかったけど、SAYURIは良かったというのが
わたしの意見。

投稿者 りりこ : 2006年01月11日 22:16 | トラックバック
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