2006年02月05日
人が描いたものの力
展覧会の手伝いをしてきた。プロの人ではない。
書を長いことやってきて、最近俳画と篆刻を始めた人で
書・絵・筆文字・篆刻・水彩・絵手紙、ありったけをこめたような展覧会だった。
半年くらいの間に、200点を越す作品が出来上がり、会場一杯にぎっしりと150点以上が並んだ。
彼女の作品を見ながら、突然涙をこぼす人がいるのだ。
ふらりと立ち寄った人で、長く眺めていたと思ったら涙がこぼれた。
ひとりふたりではない。何かが心をゆすぶっている。
5日間の会場に、毎日立ち寄る人もいる。
午前中に見に来て、昼からまたのぞきにくる人もいる。
自由で融通無碍な作品が子供の心さえ動かす。
たくさんの言葉の群れの中から、小学三年生が選び出した言葉は
「かなしみは しずかに こころにたまってくる」だった。
ご老人も、自閉症気味に見える青年も、熱心に作品を眺めて行った。
たった5日間の間に、立ち寄った人は300人を超えた。
何か見えない力。何かを伝えようとする心。受け取る心。
いろんなことを考えた5日間だった。
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