2006年03月20日

駄菓子屋ができた

商店街に、駄菓子屋ができた。小さな私鉄の駅前商店街だ。
どちらの商店街もそうであるように、近年店をたたむ人が多い。
世代交代もある。近くのディスカウントセンターのせいかもしれない。
個人商店がぽつりぽつりと店を閉じ、チェーン店があとに入る。
商店街にも空き店舗があり、いくつかはイベントショップになっている。
期間貸しの店舗で、投売りやテスト販売をしている。
そんなイベントショップのひとつが、駄菓子屋になった。

放課後の子供たちが集まって、あれこれと品定めをしている。
うちのムスメもこのところ日参していて、
あんなにうまくいかなかった風船ガムが膨らませるようになった。
おかげで駄菓子屋通いに拍車がかかっている。

この店は、どうやら商店会がやっているらしい。見知った顔の店番がいる。
この商店会、どういうわけだか主だった役員がみな最近店をたたんでしまった。
なのにみんな熱心で、年に大きな何度かイベントがあり、土曜日ごとになにかしらやっている。
ちびっこ祭にはたくさんのバンドやサークルが集まり、
盆踊りには近隣の伝統芸能なども見られる。
出店もまた、商店会とボランティアだ。
テキヤのいない、それでも賑やかなお祭になる。
クリスマスには商店街がイルミネーションに飾られる。

週末には、商店街のBGMにDJが入ったり、バルーンの講師がきたり、
けんだま大会やマジックの教室やら、いろんなことをやっている。
あれもこれも、子供たちに商店街を楽しんで欲しいからだと思う。
そして駄菓子屋。
毎日、子供たちがお小遣いのはいったオサイフをつかんでやってくる。
そういえば、商店街には子供のための店が無かった。
おもちゃ屋はあっても(たたんでしまったが)子供のお小遣いでは買えない。
文房具屋も、しゃれた文具を置いてはいるが、やっぱり子供のお財布には重い。
プラモデル屋が店を閉めたのは10年位も前だし、
スーパー以外に気楽なお菓子屋さんも無い。
子供たちが、自分の育った町に、子供のころの思い出がひとつでも多くあったほうがいい。
おとなになって、電車でたまたまこの町に下りた時、
「子供の時にここでガム買ってなくして泣いて親に怒られたな」とか
「あたりくじが出てみんなにおごったことがあったよな」とか
そんな風に思い出せたらいいな。
たとえ、その時にこの店がなくなっていても、その時の気持ちはなくならないから。

投稿者 りりこ : 2006年03月20日 00:55 | トラックバック
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